2016年5月27日金曜日

ナワルパラシのヒ素汚染水

緒方JICA専門家に誘われてナワルパラシ郡の飲料水ヒ素汚染の実態を視察しました。WHOやネパール政府の定めた基準値を大きく上回る井戸水を常用しています。

いくつかの支援団体が、ヒ素除去装置を供与し、啓蒙活動に取り組んでいます。残念なことに住民の危機意識はそれほど高くないと感じました。長年の習慣がそうさせているのかもしれません。

ヒ素中毒に抵抗力をつけるために野菜や肉を取るようにとのアドバイスに、罹病者のあきらめに似た悲しそうな目の色がとても印象に残りました。貧困が現実を支配しているのでしょう。新しいプロジェクトを立ち上げるモティベーションが芽生え始めました。

(スガジイ)

2016年5月20日金曜日

ネパール手元資金の使い道は?

200708年に連鎖的に発生した世界金融危機、リーマン・ショックの時、当地経済学者にネパールの経済への影響を尋ねましたが、世界経済から隔絶しているから何も起こらないと、こともなげに言われました。その通りの結果でした。

2016年当初より、カトマンズの株式市況は、世界的に株価が下がっている中で、独自の動きをしています。銀行の投資先のない過剰な手持ち資金が株式市場に流れているようです。

近頃発表された経済政策では、プロジェクトが総花的に列挙されています。夢を売るのも政治家の使命なのでしょうが、整合性の取れた達成感のある政策が望まれるところです。

(すがじい)

2016年5月13日金曜日

八木原圀明さんのお話しにふれて

八木原さんの講演に皆さんから好評をいただきました。

多くの犠牲を払ってまでして、より困難なルートをたどって登頂を達成する登山家の姿勢に共感を覚えたものと思われます。

日本山岳協会会長の職を目指していたのかとの私の愚かな問いに、専務理事まではなりたかったとのことでした。頂点には彼の人望が押し上げたに違いありません。会社の帰りに居酒屋で上司の悪口を肴に酒を飲んで過ごしたサラリーマン時代の私でした。

八木原さんのスケールの大きさや鋭い感性を、彼の温かさが包み隠していると感じることしきりです。


(すがじい)

2016年5月6日金曜日

辟易(へきえき)

久しぶりにヒマラヤを見たくてナガルコットに行ってきました。残念ながら全く見えませんでした。この季節は、インドのラジャスタン砂漠の微粒砂が到来することをすっかり忘れていました。

数年前から乾季のカトマンズの空にピーカンの青さがなくなったのを気にかけていました。新聞報道によると、世界第3位の大気汚染都市とのことです。川の汚れと悪臭にもへきえきとします。わが国もそういう時期がありました。環境改善のノウハウを供与したらいかがでしょうか。

私の日本での花粉症は当地でついに慢性的な鼻炎になってしまいました。


(スガジイ)