ポカラの空をいくつもの超軽量飛行機が飛んでいるのを見たことがありますか。
元ロシアのミグ戦闘機のパイロットであったアレクサンダー・マシモフさんもAvia Club で外国人観光客をマチャプチャレやアンナプルナの間近まで遊覧飛行していましたが、残念なことに先月事故で亡くなりました。彼の名前を一躍知らしめたのは、2012年5月22日に飛行中、アンナプルナIV峰の斜面の大崩落でセティ川に洪水が発生したのを発見して空港の管制塔や警察等に通報、洪水被害を最小限にとどめた功績です。
ネパールの航空機事故は決して少なくありません。今年2月には立て続けに2件の墜落事故が起きています。2014年1件、2012年2件、2011年2件、2010年2件発生しています。このほかにヘリコプターの事故があります。Flight Safety Foundationによるとこれまで34件の墜落事故で727人がなくなっているとのことです。
1970年代にとても楽しいスイス人パイロットがいました。キャプテン・ウイックといえば思い出す人もいるでしょう。
当時の山間部は道路網が未発達でもっぱら飛行機輸送に頼っていましたが、滑走路は短く、単発機ピラタス・ポーターが活躍していました。赤ら顔の彼はいつもジョークを飛ばして村の人たちの人気者でした。
山間部を飛行中、「ここでエンジンが止まったらどうする」、意地悪な質問に、
「なーに、あそこの田んぼに着陸するさ、機体の3倍の長さで止めてやるよ」。
氷河の上空すれすれに限界高度まで飛んでくれたのも忘れ難い思い出です。
(スガジイ)