2017年11月4日土曜日

11月3日

4月から不調の胃にできた腫瘍が9月の内視鏡検査でも思わしくなく、がんセンター送りとなりました。ここでのさらに精度の高い内視鏡でもがんの疑いはないとしながら、経過観察とのことで12月に再度検査することにしています。

今まで大病院で診てもらうほどの大病をしたことのない私は、病院に入ったとたんに何をしたらいいのか戸惑います。まずは案内で尋ねます。受付で内視鏡科の書類と呼び出しの端末をもらいます。

内視鏡科で待つことかれこれ1時間、数ある内視鏡室の前で待つよう端末に表示されます。愈々順番が来て部屋に入り検査の準備をしますが、数多いスタッフは淡々と処置を進めます。その有様が余りにも無機質に感じられ、屠殺場に送られた動物になったような不思議な感じになります。

1週間後の検査結果診断でもやはり案内に立ち寄らなければわかりません。予約時間がインプットされた診察券を自動受付機に登録すると予約表と担当科(私の場合は消化器科)受付で手続する指示が出ます。もちろん呼び出しの端末機も出てきます。待合室には担当医の診察状況がモニターに出ます。私の担当医に受診者が集中しています。

支払は自動支払機で済ませます。領収証とともに薬の受取証と次回予約表が出てきます。かくのごとき病院のシステム化の進展には驚かされました。事務分野のシステム化はこれでよくわかりますが、患者データの共有化もかなり進んでいるものと推察されます。診察室には医師と看護師の二人でしたが、看護師がすべての情報を入力しているように見受けられました。私がかかりつけの街のクリニックからがんセンター担当医への紹介状は書簡形式でしたが、逆方向は電子情報の送付も可能なのでしょう。

最近の医療はほとんどが物理的生理的データから診断される様で、診断精度も向上しているのでしょう。一方で、医師が弱者としての患者とどう向き合うかという問題が残ります。幸いにしてがんセンターの担当医は懇切丁寧に説明してくださったし、患者を気遣う配慮もあり安心して話を伺うことができました。

つまるところ『医は仁術なり』ということなのではないでしょうか。


(スガジイ)