2017年6月9日金曜日

風月雨水

昨夜来の雨の音に目を覚ましうつらうつらしていると山鳩のなく声が聞こえてきます。山鳩は我が家の常連客なのですが、雨の日に来るはずはないので空耳であろうと思いつつ、カトマンズではそろそろカッコウが鳴き始める季節だと思いをはせるのです。
冬の季節には妻が庭に野鳥用のえさ場をしつらえます。夏ミカンや温州ミカンの輪切りが鳥たちのお気に入りで、つがいで来るヒヨドリがまずえさ場を席巻します。メジロは飽きもせずにミカンをつついています。群れでくるのはスズメです。強い鳥の間隙を縫ってえさをついばみます。
我が家から5分も歩くと神奈川と静岡の県境の千歳川に出ます。町内の下水道網を整備したので川の水は澄んでいます。廃棄物が流れることもなくなりました。この川で遊ぶゴイサギは大きさと姿勢の良さでとても威厳があります。カワセミは羽色が美しいことから川の女王といわれます。河口近くになるとユリカモメが群れています。
さて、我が家のお客様は桜の花が終わるころになるとだれとはなしにいなくなってしまいます。山に帰ってしまうのです。そこで繁殖の準備を始めます。この頃近所の低山に行くと鳥たちのラブコールがにぎやかです。若葉のむせかえるなか、自然のエネルギーが肌からしみこんでいくように錯覚します。
510日から「愛鳥週間」が始まりました。
(スガジイ)